4歳の壁とは?暴力的だと発達障害?成長の目安や基準を徹底解説

SNSや育児本などで育児の情報が大量に出回っている現代では「4歳の壁」という言葉も一般的になりつつあります。その「4歳の壁」の対処に困っている親御さんも多いのではないでしょうか。この記事では「4歳の壁」とはどのようなものなのか、発達障害との関連も含めて徹底解説していきます。
目次
4歳の壁とは?
「4歳の壁」とは、4歳ごろの子供が反抗的になったり精神的に不安定になったりすることです。
4歳は精神面で大きく成長し、いろいろなことを考えられるようになります。そこで自分でも混乱や不安が生じてしまうために生じると言われていて、正常な成長段階です。
5~6歳ごろまで続くとされていますが、幼稚園や保育園の入園や進級、引っ越しなどといった環境の変化で突然起こったりおさまったりすることもあるので期間は人それぞれです。
4歳の壁の特徴
4歳の壁の子供は感情のコントロールが難しいので、以下のような行動をとることがあります。
4歳の壁には個人差があり、すべての特徴が強く見られる子もいれば、乱暴だけする子、何も変わらないように見えるほど起こらない子など、さまざまです。
2歳ごろに起こることの多いイヤイヤ期にも似ていますし、イヤイヤ期が終わらないまま4歳の壁に移行していることもあります。
癇癪を起こしたり乱暴になったりする
感情のコントロールが上手くいかず、癇癪を起こしたり、乱暴な行動、言動をしたりすることがあります。
4歳になると怒りの理由自体も複雑になってきますし、自分と他者の違いがわかるようになったことで、他人に対してもイライラするようになるころです。
これまで通りの方法ではイライラした気持ちが解消されなくなってしまうことがあり、泣きわめいたり暴れたりのような癇癪を起こすことが出てきます。
また、乱暴な言葉を覚えるころなので、使ってみたいという気持ちもあって、乱暴な言葉が出ることもあるようです。
指示を聞かなくなる
親や先生の指示を聞かなくなることがあります。
- 無視をする
- 反抗する
- 頑固になる
- 嘘をつく
幼稚園、保育園での生活ではやらなくてはならないことが増えてきます。それに、成長によってやりたくないことが自身ではっきりわかるようになるころです。
特に、遊びなど、その時やっていたことが妨げられた時には指示を聞いてくれなくなることがあります。
4歳の壁の乗り越え方
4歳の壁は子供が成長しているからこそ見られます。
成長してきているからこそ、対処が大変でストレスを感じると思いますが、ストレスをためすぎないようにし、冷静に子どもに寄り添っていくことが大事です。
落ち着いて理由を聞く
4歳ごろの子供は、整理して話すことができるようにもなってきます。
嫌だったことやイライラした理由を整理して話すことができれば、すっきりすることもあるでしょう。また、解決方法を一緒に探してあげることもできます。
感情的になっているとうまく話せないこともあるので、少なくとも大人は落ち着いているときに話した方が良さそうです。
子供に説明する
暴れる、暴言をはくなどといった人を傷つける可能性があることに関しては、説明して理解させた方が良いと思います。
その場合も、やはりまずは子供が暴力的になってしまった理由を本人に聞いて、冷静に寄り添う姿勢が必要です。
そして、ただ「ダメ」と言うだけではなく、理由を説明しながら伝えましょう。また、代わりにしたら良いことを教えるなどの工夫も有効かもしれません。
子供に寄り添い甘えさせる
子供自身が混乱しているからこそ起こる4歳の壁。甘えさせてあげることで、心が満たされ、落ち着いてくることもあるかもしれません。また、4歳の壁の特徴として、不安や戸惑いが強く出ると甘えたがることもあり得ます。
4歳になると自立が進んできて、家庭によっては下に妹や弟ができていることもありますが、まだ小さな子供です。子供が甘えたいときに甘えさせてあげられると良いと思います。
暴力的だと発達障害?
正常な発達段階である「4歳の壁」ですが、あまりに暴力的だと発達障害を心配してしまうのではないでしょうか。ここでは4歳の成長の特徴や4歳の壁と発達障害の違いをまとめました。
4歳の成長の特徴
成長には個人差がありますが、以下のような成長が見られます。
- 会話ができる
- 2つの指示に対応できる
- ルールが分かる
- 自分と相手との違いを意識できるようになる
- 排泄のタイミングがわかる
- 席を立たずに食事ができる
言語能力が発達するだけでなく、自立が進み、着替えや食事、排泄も上手になってくるころです。
「4歳の壁」の大きな原因となってくるのは、ルールの理解や自分と相手との違いが意識できるようになること。友達の気持ちを理解でき、協力し合えるようにもなりますが、思い通りにいかないことも増えてきます。
発達障害の特徴と4歳の壁との違い
発達障害と4歳の壁の鑑別は難しいです。
ただ、発達障害であれば以下の特徴を持つ場合があります。
- こだわりが強い
- 言葉の発達が遅れている
- 気持ちの切り替えが苦手
このような特徴を持つ子供は、癇癪を起こしたり、イライラの理由を言葉で説明できなかったり、そもそもイライラすることが多かったりします。それで、4歳の壁がつらすぎる、長すぎるなどと感じることもありそうです。
発達障害かもしれないと思ったら
発達障害でなくても4歳の育児は大変だと思います。
困ったらまずは地域の発達相談窓口や、幼稚園などで行われている相談室に行ってみると良いかもしれません。3歳児健診、5歳児健診があればそこで相談に乗ってもらうこともできます。
発達障害を診断するのは医師なので、医療機関の受診も良いですが、予約が混んでいることが多いです。受診の必要性も含めてまず地域の相談先に相談するのが良いのではないでしょうか。
困りごとに対しアドバイスがもらえますし、場合によっては療育施設の利用などができる場合もあるようです。
まとめ
精神面での成長によって起こる「4歳の壁」ですが、乱暴で反抗的な態度に手を焼くことも多いと思いのではないでしょうか。発達障害が関連していることもありますが、基本的には正常な発達段階で、1~2年で落ち着くとされています。周りの大人は落ち着いて子供に寄り添うことが大切です。




